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feminism matters

英語(とたまに韓国語)のクィア・フェミニズム系記事の翻訳の貯蔵庫。

LGBT運動は中絶の権利を取り戻すのを手伝う必要がある

クィア/LGBT リプロダクティヴ・ヘルス 社会運動

The LGBT Movement Must Help to Reclaim Roe

LGBT運動は中絶の権利を取り戻すのを手伝う必要がある

 

原文はこちら。 http://www.advocate.com/commentary/2016/1/22/lgbt-movement-must-help-reclaim-roe?team=social

 

2016/1/22

Julianna S. Gonen

 

今日は女性の中絶の権利を認めた記念碑的な最高裁判決であるロー対ウェード判決の43年目の記念日です。この基本的な権利がかつてないほど攻撃を受けている今日、私たちと未来の世代のために、ロー判決の約束を取り戻す必要があります。

 

 

ロー判決は、子どもを持つか持たないか、持つならいつなのかという最も個人的で私的なことを決めるのは個人だとしました。この権利の意味合いや、政府がそれを制限する程度は1973年から変わってきていますが、その本質は残り、ロー判決の中心的な原則は「自由の根幹には、存在、意味、世界、人間生活の神秘についての自分の考えを自分で決める権利がある。これらの事柄についての信条は、その人の人格を定義する一部であって、国家が強制して形成するものではない。」とした1992年のPlanned Parenthood対Caseyでも維持されました。

 

この中絶についての判決の核にある自由は、LGBTコミュニティにとっても非常に重要な意味を持つものです。私たちの運動は、私たちが自分自身として、レズビアンとして、ゲイ、バイセクシュアルとして、トランスジェンダー、どのジェンダーに当てはまらない存在として、オープンに生きていく力、尊厳のために闘ってきました。自分たちの身体の自律性のために、私たちの親密な関係を脱犯罪化するために闘ってきました。近年の歴史的な勝利にもかかわらず、私たちはまだ自分たちの家族の法的承認のために闘っています。昨年、結婚の権利の平等が認められ、最高裁は再生産についての自律とのつながりも認めました。いわく、権利章典によって保障される根本的な自由には「個人のアイデンティティや信条を定義づける私的な選択を含む、その人の尊厳や自律にとって中心的な意味を持つ個人的な選択の自由がある。」

 

ロー判決やCasey判決に具現化されている理想は、しかし、多くの人にとっては実現していないままです。LGBTの権利の進展とその祝福に対するバックラッシュが起こる可能性があり、再生産についての自律の権利は達成されないままです。脅迫、暴力、保険でカバーできる範囲の制限、中絶を行う診療所への厳格な制限の実施は、安全で合法な中絶へのアクセスを難しい物にし続けています。

 

収入が少なく、政府がスポンサーとなる保険への加入が認められている女性が最初のターゲットになります。ロー判決の直後、議会はHyde修正を採択し、連邦の資金を中絶のために使うことを禁じました。毎年、メディケイドの中絶への適応が儀式的に禁止されていることは、中絶をすべての人にとって利用不可能にするための第一歩なのです。前共和党議員のHenry Hydeいわく、「もし合法的に可能なら、誰も中絶ができないようにしたい。富裕層の女性も、中産階級の女性も、貧しい女性も。残念ながら、メディケイド法案(による中絶への支出の禁止)しか方法がない。」貧しい女性の中絶へのアクセスは常に心許ないものであり続けてきました。

 

貧しい女性、地方の女性、移民の女性、有色人種の女性たちは、急激に増加している、中絶を行う診療所に罰を課すことで中絶へのアクセスを断とうとする州法の矢面に立たされています。テキサスが良い例です。最高裁は、医学的に不必要で、クリニックを閉鎖に追い込むのに「残酷なほど効果的」と連邦地方裁判所が述べたテキサスの州法への異議申し立てを判断する予定です。第5巡回区連邦控訴裁判所は、テキサスで中絶へのアクセスがなくなってしまうことの問題を気にもとめず、連邦地方裁判所の決定を覆し、このテキサスの州法を支持しました。他の州でもいくつかのクリニックが閉鎖に追い込まれ、ロー判決の理念は、中絶が可能な施設の近くに住んでいなかったり、そのためのお金がない人たちにとってはフィクションに成り下がろうとしています。

 

LGBTコミュニティはこのような動きに警戒すべきです。リプロダクティブ・ヘルス・クリニックは、LGBTの人々のケアにとっても重要なリソースであり、一部のコミュニティにとっては唯一、差別的な対応を受けることなくケアを受けられる場でもあります。このようなクリニックの多くはLGBTにもケアを拡大し、トランスジェンダーの患者にホルモンなど重要なケアを提供しています。このようなヘルスケアの提供者が政治的にターゲットにされ、いなくなってしまえば、失われるのは中絶へのアクセスだけではありません。

 

National Center for Lesbian Rightsを含む多くのLGBT団体が、中絶を制限するテキサスの非道な法に違法判決を出すよう求めてきました。私たちが選んだ議員にも、Hyde修正を拒否して収入の低い女性の尊厳と健康を長きにわたって侮辱してきたことをやめるよう求めなくてはなりません。尊厳、身体の自律、リプロダクティブ・ヘルスの権利はすべての人のものです。今こそロー判決を取り戻す時です。

 

JULIANNA S. GONEN is the policy director for the National Center for Lesbian Rights.